母乳で育った子供は知能が高く、学力が優れています。
学習障害、行動異常、集中力欠如と必須脂肪酸摂取量とは関係があります。
  成長期の脳栄養成分
 “引っ込み思案が直らない”、“なぜひとに嫌われるのか”、“落ち着いて勉強できない”など学習障害や行動異常のある子供たちに役立つ天然栄養成分を解説します。
  オメガ脂肪酸(DHA・GLA)
 アメリカの大学の研究者は、過行動(落ち着きがない)、衝動的行動や注意力散漫な子供はオメガ3、6必須脂肪酸であるDHA・GLAの摂取量が少ないことを明らかにしています。同時に、過行動のある多くの子供は脂肪酸の欠乏による毛髪や皮膚の乾燥、頻尿などの症状を持っています。小児精神科医ストーディ博士の研究によれば、DHA・GLAを摂取すると子供たちは静かになり、読書力も向上して生活の全てが順調になっています。さらに、この栄養補助食品を中止すると数週間後には再び行動異常となり、学習能力も低下しています。

オメガ脂肪酸・PSとは?

オメガ3系不飽和多価脂肪酸の代表はDHA(ドコサヘキサエン酸)でマグロなど魚の油から抽出精製されます。GLA(ガンマリノレン酸)はオメガ6系不飽和多価脂肪酸で月見草など植物油から抽出精製されます。PS(ホスファチジルセリン)はリン脂質の一種で大豆から抽出精製されます。いずれも大切な栄養成分ですが、試験勉強などストレスが強いときに不足しがちです。これら成分は赤ちゃん時から必要ですので、授乳中のお母さんにもお勧めします。
  PS(ホスファチジルセリン)
 脳の細胞膜をつくり、細胞どうしの情報連絡網を構成する大切な栄養成分です。記憶力、認識力、思考力など高度精神活動を支えている基本的生体分子です。
  落ち着いて本が読める
 小児精神科医ストーディ博士は、失読症(本を読むのが嫌い、本が読めない)子供の研究を長年続けています。博士は何人かの兄弟のうち、母乳を長く飲んでいた子供には失読症が少ないことを見出しています。また、失読症の子供には、通常DHAを多く含んでいる網膜の明暗順応性が低いことも原因であることを報告しています。オメガ脂肪酸を栄養補助することにより明暗順応性は正常に回復することができます。
  行動障害、攻撃性が鎮まる
 オメガ脂肪酸が子供の攻撃性に効果があることを確認した研究報告があります。
中学生にストレスがかかる期末試験前にDHAを栄養補助食品として摂取させ試験の最中に心理テストをして、DHAを摂取しなかった学生と比較しました。結果、DHAを摂取しなかった学生の他人に対する攻撃性は著しくひどくなっていましたが、DHAを摂取した学生は攻撃性に大きな変化はありませんでした。
このことから、DHAは精神的ストレスがかかるときに高まる攻撃性を抑えてくれる効果があることを示しています。
  脳機能を高める
 
 PS(ホスファチジルセリン)は脳神経細胞の栄養の取り込みや細胞間の情報受け渡しなどの精神活動を調節しています。脳は精神的ストレスに非常に弱い組織です。長期間の精神的ストレスは頭の良い人でも思考能力が損なわれます。生体分子であるPSは脳の活動を調節し、記憶力、思考力、認識力などを高めて学習効率を向上します。
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